前日は台風が通過し、当日は地震が列島を襲った嵐の3連休
それでも池田大輔の運のよさか、日頃の行いのよさか…
バチバチその6「我ら、秘密結社バチバチ団」が無事開催された。
オープニング
TVのドキュメント風にオープニング動画が流れる。
これがけっこうよくできてる。まるで、ドキュメント番組みたいな作り。
初期バトラーツ時代のバチバチ戦士達のインタビュー、今バチバチをやる若手に対して辛口のコメントを出す池田、石川、臼田そして小野「俺達と同じ戦いはできないよ」
それに対して佐々木恭介が「俺達のバチバチを見せる」と意気込みを語る。もうひとりの男、澤はなぜか半裸で登場。コメントはないが、その代わりとても彼らしい味出していた。うまく説明できないが、それは見た人にだけわかる。
お薦めは澤vs佐々木 と 石川&小野vs池田&臼田
最後に出たフレーズ
「あなたはどっち?」
この言葉が最後に響いてくる。
イケダタクヤの歌からスタートするところは同じ。
全選手入場の後、最初にマイクを取った原学
「本日はたくさんのご来場、誠にありがとうございます。(拍手)えー、lここでマイクを握るのは2回目なんですが、次、この機会をもらったときにどうしても言いたかった事がひとつ、あります。えー、ボクは変態ではありません!と言うのも、以前、(場内”えー”の声)「えー」じゃない!以前ですね、澤が『ここにいる選手全員変態です』と叫んだんですが、まあ、ほとんどの選手が『オレは違う』と思い、一部の選手が『やべえ、バレてる』と思ったと思うんですけど、まあ、ここで今日宣言できて、とてもボクは嬉しいと思ってるんですけど、えー、本日もですね、選手一人一人、このリングに上がる思い、熱い思いをぶつけて行きたいと思いますので、最後まで、たくさんのご声援をよろしくお願いします!」
続けて澤宗紀
「えー、本日もよろしくお願いします。えー、心の性病を持った大人気ない男たちの、ステキなレスリングを最後までお楽しみください。よろしくお願いしまっす!」
そんなこんなでバチバチ開始!
第1試合
吉川佑太 vs 小阪井寛
この対戦は3回目、小阪井選手のバチバチを見るのは4回目、
ある事件があって、と言うかはっきり言えば「情念会」で彼の闘い方をボクが「好きではない」と批判し、一部の参加者と討論になり、彼の素質を買っている竜司ウォルターがブログ上で僕を批判したため、彼との関係が微妙になったように見えたという事があって…。
(実際は、お互い大人だし、立場も違うし、普通の関係なんですけどね。)
それ以来、ボクは小阪井選手をキライだから彼に対しては異常に評価が辛いという評判がたっている。もちろん、情念会のメンバーを含め、ごく狭い僕の周りだけでだけどね。
そんな小阪井選手と成長著しい我らが吉川祐太選手の対戦。
結果を言えば、マウントパンチによるTKOで小阪井選手の勝ち。
そして、今まで見て来て初めて小阪井選手を心からほめたくなった試合だった。
けっして、何をほめたか?と言えば、それは「必死さ」が伝わってきたから。
今までも必死だったんだろうけどね。
けっして美しい試合ではない。
相手の指に噛み付いてイエローくらったりね。
試合の流れは、グラウンドを含めて序盤はほとんど吉川祐太がコントロールしていた。
玄人はどう感じるか知らないが、素人目には小阪井選手の攻めは単発だった。
しかし、一発のハイキックが流れを変えた。吉川はダウン、カウント9.9。
10とってもいい、これで終わってもいい試合だった。
この後の流れは小阪井が互角以上に押し、互いにスタミナを失った最後は、
倒した吉川に向けてマウントパンチ連打で小阪井TKOの勝ち。
試合が決まってもレフリーを押しのけて雄叫びを上げながら攻撃しようとする小阪井を見ると、彼がこの試合に賭ける想いが伝わった。
何よりも、この試合、小阪井は「ほら、やってみろよ、決めて見ろよ」みたいな変に傲慢なしぐさをみせなかった。ミニ「佐々木恭介」のイメージを脱した小阪井選手。
これが続いてくれればいいんだが。
ただし、吉川選手は負けてない。ただ、今日は彼の方が序盤戦有利だっただけに、余裕を見せ過ぎたかも知れない。これで、この対戦をまた見たいという興味が湧いた。
(後で聞いたら骨折してたって。まったくバチバチはこれだからこわい)
第2試合
竹村豪氏 vs 栗原強
前回見た竜司ウォルター興行では、無意味な両者リングアウトで終わった無我勢。
今回シングルで参戦した無我の竹村。
見事に無我仕込み、新日育ちの抜群に上手なレスリング技術を栗原選手相手に見せつけた。
彼にとって普段着のプロレスで堂々バチバチに勝利した。
彼はバチバチをしに来たというより、バチバチを自分のプロレスの中に押し込んで
「バチバチだって所詮ただのプロレスさ」とうそぶく感じ。
彼のふてぶてしいまでの態度と勝ち方が今日の観客には説得力があった。
最後はドラゴンスリーパーで勝利。
いやー、無我を見直した。
第3試合
長井満也&原学 vs 木村浩一郎&大場貴弘
簡単に言うと、元リングス勢と元バトラーツの取り合わせ。
前回、何がしたいんだかわからないファイトを見せて、一部では評価の低かった木村選手。
誰も言わなかったがガレッジセールのゴリそっくりな風貌の木村が、長井満也に必要以上の闘志を燃やし、原と絡もうとしないで長井と張り合うが、木村のレスリングに対して長井の蹴りはものすご~くキツイ!結局たいして長井と絡めなかった木村が、バチバチで何をしたいのか、何ができるのかは、今回も結局わからなかった。ボクらの中では、木村強豪伝説と言うのがあるんだが、ひょっとしたら、本当はただ木村選手はショッパイだけなのかも知れないんだけど、その結論を出すのは怖いから、次の出番があったらその時までの宿題にしたい。
試合は、大場のローンバトルが物凄く長く続いて、イライラする展開が続いたが、最後は大場が一瞬の隙を捕まえた大場が原からタップを奪った。
あえて言えば、木村&長井と原&大場が分かれていてタッグの雰囲気がしなかったなあ。
それは誰のせいなんだろ?
休み時間のジャンケンタイムに、おお~と、「箱舟からの使者?」が登場。
そう、米山サトシ選手である。今はモハメド・ヨネといえばいいのか。
以前、バトラーツに池田が参戦した時はずっと会場の奥からそっと見ていた彼。
堂々と出てきてトークするあたり、時が解決するものもあるんだなあと感じたしだい。
第4試合
澤宗紀 vs 佐々木恭介
どうしようかなあ、どう評価しようかなあ。
どう伝えようかなあ。
師匠ゆずりの壮絶な受けっぷりが最近目立つ、澤宗紀と、究極のやせ我慢男、やんちゃで頑固な佐々木恭介。
いい言い方をすれば「情念継承者」と「バチバチ継承者」の大人気ない意地の張り合いが最初から最後まで続いた闘い。
悪い言い方をすると、よくやってるけど最近なんか足りない気がしてしょうがない二人の強すぎる気持ちが空回りした闘い。
一進一退と言いたいが試合は途中から明らかに佐々木が優勢。
KOで決まっても不思議でない場面が2回。
最後は足首固め?で佐々木が勝利。
試合後に再戦を約束するでもなく、健闘をたたえるでもなく、LOVEポーズで挑発する佐々木に澤は何も答えず。
前の興行での飯伏戦といい、この試合といい、池田戦、石川戦をピークに澤宗紀は知名度の上昇に比べて試合内容は何か上に突き抜けない感じだ。
「よくがんばったねえ。次がんばってねえ」という言葉しか出てこない。
善戦マン澤宗紀…
3年前の原学選手が善戦マン状態で壁にぶちあたっていた状況を思い出すのは、ボクだけだろうか?
その感じに対する回答は21日のバトラーツ桂スタジオ大会で澤選手が出してくれるだろう。
最終試合
池田大輔&臼田勝美 vs 石川雄規&小野武志
こちら、元祖バチバチメンバーによる試合。
親方パンチ氏の名調子によれば
「社長&秘書」vs「チームここから」だっけ?
そんな昔の話は知らないけどね。
「昔」はともかく、
「今」の彼らの闘いを見たわけだが、
感想を言えば久々にもの凄い試合を見せてもらった。
細かい技のやりとりはいちいち載せていられないくらい。
殴って、殴って、絞って、蹴って。
締め上げ、踏みつけ、叩きつけ…。
何度終わったと思っても、
死んだんじゃないか?と思っても
そこからぬうっと起き上がってみせる。
「社長」と「大ちゃん」、「タケシ」と「アニキ」
みんな、10年たっても変わらず大人気ないバチバチファイト
観客もヒートアップ。
で、「これは時間切れか?」と思ったところで、
フィニッシュはいつも唐突で…。
最後一瞬のチャンスを捕まえた池田大輔が石川を腕固め?に極めて勝負アリ。
ロープ際だったんだけどなあ…。
で、死力を尽くした4人が、1分前まで、親の仇のように殴り合ってた4人が…、
リングの上に集まると、
お互いに健闘を称えあい。
握手、
リング上で礼。ノーサイド。
そして、立ち上がると4人揃って
観客に手を上げて挨拶。
これが、バチバチなんだぞ、と彼らは言っていた。
この光景は、最近の若いバチバチ戦士たちには無いものなんだよなあ。
また、似合わないしね。
ひょっとしたら、今の若い「バチバチ」には潔さと清々しさが、欠けているのかも知れないね。
で、恒例の池田大輔の放送禁止マイク(必死に聞き書き)
「今日はどうも、ありがとうございました!!(拍手)あのレベルで、バチバチやるのは、オレはこのメンバーで、メインやるのが、○×○×(意味不明)…ですいません!(場内??「もう1回(言って)」の声、)…実はね、あの、このメンバーで後楽園で試合したときね、あ・あの変な黒人(の観客)が(試合の感想で)おまえらクレイジーって言ってくれましたよ。オレはその、そ、その想いを、いつか、今バチバチ見に来てくれてる人に伝えたくて、…今日(試合を?)やりましたすいません!(拍手)……(会場が)満員にならなくってもいいっすよ、オレらはこれ、地方で20人くらいの目の前でやってましたから…フーテンとしては儲からないと痛いんですけど、…でもあの…これでまた敵つくりますけど、…痛くないのに演技できないっすからね、オレ!(拍手)…いつも毒吐きたいんだけど、周りに止められて…でもあの、オレ…あの、この業界に嫌われても全然構わないんで…あのね、弱い奴はエンタメだかなんだか知らないけど、オレには逃げ込んでるようにしか見えないんだよ。…石川修司!、オレとやりたいって…なんだあのチャンピオン、…なんかDDT批判してるようだけど…とにかく、また8月来てください。ありがとうございました!」
内容が違っていたら、誰か補足してください!
「昔のバチバチ」と「今のバチバチ」
今日の興行を見る限り、バチ穴戦士達の奮起を求めたい気分だった。
そしてこう思ったね。
「バチバチ」は普通名詞じゃないんだよって。
この日のバチバチを語るなら
さて、次は21日のバトラーツだ。