◎第2試合 30分1本勝負
○原 学[BML]vs×野橋真実[みちのく] (11分21秒・TKO右ハイキック→レフェリーストップ)
野橋選手はみちのくプロレスの興行で、バチバチスタイルと遭遇した。
それでも、バチバチのリングに上がってくるとは思わなかった。
ただ、前回、気仙沼二郎が参戦した事を考えれば、次に出るのは彼しか居なかったろう。
そして、彼は半分予想通りの、半分予想外の試合を見せた。
何しろ、野橋真実はこの日一番の会場人気を集めた。
小さい彼の一挙手一投足が、少なくともこの試合一番観客の注目を集めた。
同じバチバチのリングに上がった他団体の選手として、
前回悲劇を起こしたガッツ石島選手の試合と合わせて考えると、
その違いは何だろう?
つまり、彼には未知の領域に入る勇気と心の準備があったという事なんでしょうかね?
野橋選手にはは勇気と覚悟がありました。
ついでに言えば対戦相手は木村浩一郎じゃなくて原学だった事も、いい結果を呼んだかも知れれない。
でも、これでいいか?
ひねくれ者のとたけけですから、余計な事も考えます。
野橋はいい試合をしたことに間違いない。
みちのくらしいルチャに付き合わない相手に向かって、
やはりみちプロで培ったプロレスを精一杯ぶつけた結果、
「好試合」が生まれた。
中盤以降に乱発したヘッドパット(頭突き)は原選手を何度もぐらつかせ、
そこからの大技のラッシュが見せ場を作りました。
最後はしぶとさに業を煮やした原の蹴りで10カウントを待たずTKOで負けた。
しかし、多分この日すべての選手の中で一番いい声援を受けたと思います。
後で、頭突きを受けすぎた原選手は「ヤバイですよ。(頭突きを)受けすぎました」と笑ってました。あんな試合の後に笑って話をできるのはプロレスラーのすごいところだけど。
しかし、これでいいのか?
僕は再び問います。
バチバチというイベントの中でこの日一番の声援を受けた選手が野橋真実でよかったのか?と。
勘違いしないでね?
野橋選手は悪くないんですよ。
彼は自分のできる最高のプロレスをしたのです。
自分の考えを言いますと、
あの試合ってみちのくプロレスでもできる試合だったんじゃないですか?
僕はみちプロの興行も一回だけ見た事があります。
明るく楽しい、そして激しさも兼ね備えたプロレスです。
多分、野橋選手は「バチバチ」なんて言わなくてもああいう試合ができる選手なんです。
後で出てくる高山選手もそういう選手です。
別に「バチバチ」でなくてもあのレベルの激しい試合ができるんです。
この時点で、僕のメモには
「野橋真実が原学に負けて『バチバチ』に勝った試合」と書いてあります。
観客には、バチバチの激しさよりも、野橋選手の大健闘が受けたのです。
この時点でのこの日の観客の中で、野橋真実は「バチバチ」に勝っていたのです。
試合は面白かった。
でも、「バチバチってどうなるの?」と思ったのも事実。
いや、こんな疑問を感じない人にとってはどうでもいい話です。